マルチーズ

マルチーズの飼い方|性格・暮らし・気をつけること

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ドッグショーの台の上に並んで座る、リボンをつけた真っ白なマルチーズ2頭
Photo: SheltieBoy(CC BY 2.0, Wikimedia Commons)

マルチーズを迎えた人が最初に気づくのは、思っていたより手入れがいることです。白いから汚れが目立つ。目のまわりが変色する。口のまわりが濡れて赤くなる。

そして次に気づくのが、ひとりでいるのが苦手なこと。AKCはマルチーズを、古くから人の膝の上で暮らしてきた伴侶犬と記述しています。人のそばにいることが、この犬種の「仕事」です。

どちらも「そういう犬種」と知っていれば、驚きではなく準備の話になります。

白い被毛は毎日の1分で決まる。毎日:目のまわりを拭く、口のまわりを拭く。週2〜3回:脇・耳の後ろ・内股のブラッシング。月1回:トリミング

この記事で学べること

  • マルチーズの大きさ・体重・寿命が、公的な犬種情報でどう書かれているか
  • 白い被毛を保つ毎日の1分と、やってはいけないこと
  • 「ひとりが苦手」を、留守番できないに育てないための順番
  • 小さい体で気をつけたい膝と気管、受診を考える目安
  • 迎える前と、最初の3か月でやること

今日やることは1つ。 朝、ぬるま湯で湿らせた布で目のまわりを拭いてください。ためてからでは落ちにくくなります。

記事執筆における出典

マルチーズは「かわいい」「飼いやすい」で語られがちで、毎日の手入れと性格の実際が抜けやすい犬種です。もとにした資料を先に示します。

  • 大きさ・体重・寿命・気質・来歴 ── アメリカンケネルクラブ(AKC)の犬種情報
  • 膝のトラブル ── アメリカ獣医外科学会(ACVS)「Patellar Luxations」
  • 気管のトラブル ── アメリカ獣医外科学会(ACVS)「Tracheal Collapse」
  • しつけと分離不安の考え方 ── 米国獣医行動学会(AVSAB)の声明。罰を用いる手法を推奨していません
  • 暮らしの組み立てと手順 ── 上記の資料をもとに、BAUDOGが構成しました

診断や治療には踏み込みません。 どうなったら病院か、までを書きます。

数字で見るマルチーズ

AKCの記載
体高7〜9インチ(約18〜23cm)
体重7ポンド以下(約3.2kg以下)
寿命12〜15年
犬種人気210犬種中37位(米国)

体重3kg以下。人の足元が危険な場所になり、上から来る手が怖いという点は、チワワと同じです。

1. 白い被毛は「毎日の1分」で決まる

マルチーズの被毛は、抜けにくい代わりに伸び続けます。そして白いので、汚れがそのまま見えます。

毎日

  • 目のまわりを拭く。 涙で毛が茶色く変色します(涙やけ)。朝1回、ぬるま湯で湿らせた布で。ためると色が定着して落ちにくくなります
  • 口のまわりを拭く。 食後に湿らせた布で拭き、乾かす。濡れたままだと皮膚が赤くなります

週2〜3回

  • ブラッシング。 毛玉は見えない場所にできます。脇の下、耳の後ろ、内股。この3か所を必ず。毛玉が皮膚を引っぱると痛みになり、ブラシを嫌がる犬になります

月1回前後

  • トリミング。 伸び続ける被毛なので、切らないという選択肢はありません。短くしても、目と口のまわりの手入れは変わりません

やってはいけないこと ── 涙やけを「ゴシゴシこする」こと。皮膚が荒れて、かえって涙が増えます。目やにや涙が急に増えたなら、手入れの問題ではなく受診の話です。

朝一回、ぬるま湯で湿らせた布で目のまわりを拭く Image: AI生成(BAUDOG)

2. 「ひとりが苦手」を、留守番できないに育てない

人のそばで暮らすために作られた犬種です。ひとりでいることが、他の犬種より負担になりやすい傾向があります。

ここで大事なのは、抱っこで解決しないことです。不安なときに抱き上げると、「不安になれば抱いてもらえる」と学習します。迎えた日から少しずつ、ひとりでいても大丈夫を積みます。

  • クレートでごはんを食べさせる。扉を開けたまま、自分から入る場所にする
  • 同じ部屋で、別のことをする時間を作る。ずっと構い続けない
  • 数秒だけ部屋を出て戻る。泣く前に戻る。これを少しずつ伸ばす

留守番の練習は犬が留守番できない時の練習法に。迎えた最初の1か月で、ここに手をつけるかどうかで、その後の10年が変わります。

「ひとりでいても大丈夫」を積む三段階。クレートでごはん、同じ部屋で別のこと、数秒出て戻る Illustration: BAUDOG(生成画像)

3. 小さい体で気をつけたいところ

膝(膝蓋骨脱臼) ── ACVSは、小型犬に多い整形外科の問題として解説しています。片方の後ろ足を数歩だけ上げる、スキップのような歩き方が家庭で気づけるサインです。滑る床にはマット、ソファには階段を。

気管(気管虚脱) ── ACVSは、小型犬に多い気管の問題として解説しています。ガーガーという音の混じった咳が特徴的なサインです。首輪ではなくハーネスを。

低血糖(子犬) ── 体が小さい子犬は空腹に弱く、ぐったりする、震えるといった様子が出ることがあります。迎えたばかりの時期は食事の間隔を空けすぎないこと。

寒さ ── 単層の被毛で、寒さに弱い犬種です。冬の散歩で震えるなら、我慢させる場面ではありません。

頭にリボンをつけた真っ白なマルチーズの顔 Photo: Alfredo Borba(CC BY-SA 4.0, Wikimedia Commons)

実践:迎える前と、最初の3か月

時期やることなぜ
迎える前ハーネス、床のマット、ソファの階段気管と膝は、迎える前に環境で守る
1〜2週目静かに眠らせる。新しいことは1日1つ。目と口を毎日拭く手入れは「毎日やること」として最初から
2〜4週目クレートでごはん。数秒の「いない時間」を作るひとりでいても大丈夫、の土台
1か月目マーカーを入れる。足先・耳・口を1日10秒触る一生続くトリミングと手入れの下地
2か月目トリミングサロンに短時間で慣らす最初の1回を怖い記憶にしない
3か月目落ち着いて待つを練習興奮しやすい犬種なので、自分で降りてこられるように

落ち葉の中で見上げるマルチーズ Photo: Toby Weisenhaus(CC BY 2.5, Wikimedia Commons)

うまくいかないとき

涙やけが落ちない ── ためてしまった色は、拭いても落ちません。伸びた毛が生え替わるのを待ちつつ、これから出る分を毎朝拭きます。急に増えたなら受診を。

口のまわりが赤い ── 濡れたままになっています。拭いたあと乾かす、を徹底してください。それでも赤いなら皮膚の問題の可能性があります。

ブラッシングを嫌がる ── 毛玉が引っぱって痛い経験があります。毛玉はブラシでほどこうとせず、トリマーに相談を。そのうえで、今日は背中だけ、10秒で終わり、から積み直します。

家を出ようとすると鳴く ── 「出る=置いていかれる」になっています。出かける準備(鍵を持つ、靴を履く)だけして出かけない、を何度もやって、準備と不安を切り離します。

相談を考える目安

  • 目やに・涙が急に増えた、目をしょぼしょぼさせる
  • ガーガーという音の混じった咳が出る
  • 後ろ足を数歩上げる、スキップのような歩き方をする
  • 口のまわりや皮膚が赤い、においがする
  • 子犬で、ぐったりして動かない、震える

動物病院で相談してください。

最後に

マルチーズは、人のそばにいることが仕事の犬です。だからこそ、毎日の手入れの1分と、ひとりでいる練習の数秒を、迎えた日から始めてください。

この2つが習慣になれば、あとは真っ白でやわらかい、この犬種の魅力しか残りません。

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