思春期
できていたことが急に崩れる時期。これは順調な発達のサインで、あなたのしつけが失敗したわけではない。誘惑の中での自制・呼び戻し・散歩マナーを、易しい条件から作り直していく。
この時期のポイント
- 「急にできなくなる」を想定する。難易度を一段下げて成功体験を取り戻す。
- 呼び戻し(おいで)を最優先で、誘惑のある場所まで広げる。
- 拾い食い・飛びつき・吠えなど、衝動のコントロールを集中的に。
- リードを張らない歩行を、刺激の多い屋外で仕上げる。
覚えるコマンド
Release / 解除 「まて」「ハウス」などの停止系を“いつ終わってよいか”犬に伝える。停止系とセットで最初に教える。 2レベル Stay / まて ドアの開閉時・来客時・食事の準備中など、その場で待たせたい時。安全行動。 9レベル Wait / 待って ドアの前・車から降りる時・横断歩道。突進を防ぐ衝動制御。 5レベル Door wait / 玄関でまて 玄関・門・エレベーターの前で、ドアが開いても勝手に出ない。脱走・交通事故・来客への突進を防ぐ、命を守る生活マナー。 3レベル Come / おいで ドッグランで呼び戻す・危険を回避する・リードが外れた時。最重要の“命を守る”合図。 8レベル Leave it / やめなさい 拾い食い防止・他の犬への突進防止・落ちた薬や危険物の回避。安全行動。 7レベル Drop it / 出して 危険な物を咥えた時・遊び中のボール交換・誤飲防止・資源ガード予防。 5レベル Give / ちょうだい くわえた物を“手のひらに”渡させる。もってきて(持来)の仕上げや、回収・受け渡しに使う。地面に落とす「出して」と違い、手に乗せるのがゴール。 3レベル Off / オフ 人への飛びつき防止・ソファやカウンターから降ろす。 3レベル Polite greeting / 飛びつかない挨拶 来客・出迎え・散歩中のすれ違いで人に飛びつかない。飛びつきの“代わりに”4本足/座を強化する。 3レベル Quiet / 静かに 吠えを“号令で止める”。来客・インターホン・要求吠えに。吠え自体を罰するのではなく、静かになった瞬間を強化して「静かに=良いこと」を教える。 4レベル Place / プレイス 来客時・食事中・犬にリラックスしてほしい場面。持ち運べる“安全基地”になる。 6レベル Settle / 落ち着いて 興奮している時・来客時・外出先。これは“姿勢”ではなく“本当に落ち着いた状態”を作る。 6レベル Loose leash / ゆるリード 通常の散歩。リードがたるんだ状態で歩く(犬はリードの範囲で匂い嗅ぎしてよい)。 6レベル Other paw / おかわり お手と反対の前足を出させる。お手とセットの定番。左右の足を区別して出せるようになり、芸の幅と体の協調性が広がる。 3レベル Paw target / 足を出す 前足・後足を自分から差し出して保持させる。爪切り・足ふき・肉球チェックを嫌がらず受けさせるための協調ケア。お手(trick)と違い“出して保つ”ことが目的。 4レベル
やるケア・お世話
知っておく知識
- なぜ急にできなくなるのか 思春期は脳の再配線が起きる時期。反抗ではなく発達。罰で潰さず、易しい条件に戻して再構築する。
- 呼び戻しは一生の安全装置 呼び戻しの語は絶対に叱りに使わない。来たら必ず良いことが起きる、を守り続ける。
- 拾い食い対策 「やめなさい」で触る前に止め、「出して/ちょうだい」で交換回収。叱って追いかけない。
- 引っ張らない散歩 リードが張ったら進まない・ゆるんだら進む、を一貫。引っ張り=前進が報酬になるのを断つ。
- 無駄吠えの止め方 吠えの引き金ごとに練習。静かになった瞬間を「静かに」で強化する。
- 留守番ができない時 数秒の不在から少しずつ。鳴いている最中ではなく静かな瞬間に戻る。
- 去勢・避妊と行動 時期や行動への影響は個体差が大きい。獣医と相談して判断する。